



米菓は、米を原料とするわが国の焼菓子で大別して「あられ」「かきもち(おかき)」「せんべい」の3つに分けられます。

もち米を原料とした菓子の一種。古くは奈良時代に「あられもち」の名が文献に見えますが、これは干したもち米を煎(い)ったものです。煎るときに音をたて、はね、ふくれる様子が「あられ」に似ていることから名づけられました。江戸時代以降はもちを小さく切って乾燥させた後、煎ってふくらませ、砂糖、しょうゆで味つけしたものになりました。

もち米を原料とした焼菓子の一種。もとは、正月の供えもち(鏡もち)を、正月11日の鏡開き(武家では具足開きともいわれた)のときに刀で切ることを忌(い)み嫌い、手や鎚(つち)で欠き割ったのがしきたりとなり、欠餅(かきもち)の名がおこりました。後には掻餅(かきもち)として、新たにこれのみをつくるようになりました。現在商品としての「かきもち」は機械でつくられていて、種類も多くなっています。

「せんべい」、「千菓子」のうち、焼菓子の一種。大きく分けると、一般せんべい類(関東系、関西系の2種)と「塩せんべい」になります。
「塩せんべい」は、うるち米を細かい粉にひき、蒸して搗(つ)きあげ、平たくのばし、いろいろな型に干し固め、しょうゆで調味(昔は搗くときに塩味をつけた)しながら焼いたものです。代表的な製品は「草加せんべい」です。