亀田製菓の今とこれから
~遊び心と挑戦心~
つくる人が楽しんでこそ、
お客様に楽しんでいただける商品が生まれる
戦後間もない食糧難の時代に「生活に喜びと潤いを届けたい」という想いから創業者が未経験の水飴づくりを始めたのが亀田製菓の始まりです。1950年から柿の種を販売し、1966年に「ピーナッツ入り柿の種」を発売しました。1976年には第一次オイルショック後で不景気だった日本に、「幸せが戻ってくる」という願いを込めて「ハッピーターン」を発売しました。昔も今も一貫して「おいしさと感動」を届ける米菓をつくり続けてきました。
同時に、日常の楽しい時間のそばにある商品は、つくり手も楽しくなければ生まれないと私たちは考えています。近年のヒット商品である「無限エビ」は、味へのこだわりはもちろん、ブランドイメージから1個1個の包装に至るまで遊び心が詰まっています。過去には宇宙日本食の認証を受けた「亀田の柿の種」や巨大ハッピーターンの開発などにも挑戦してきました。お客様に笑顔を届けるため、日々“楽しみながら”ものづくりに邁進しています。
米菓リーディングカンパニーの枠を越えて、もっとグローバルへ
当社は米菓の枠を越え、「グローバル・フード・カンパニー」へ変貌を遂げようとしています。その実現のために、食は人をよくするという考えのもと、2030年度に“あられ、おせんべいの製菓業”からおいしくからだによいものを選び、食べ、楽しむ、健やかなライフスタイルへの貢献を示す“Better For Youの食品業“に進化することを目標としています。国内米菓事業、海外事業、食品事業の三本柱でしっかりと立ち、特長あるグローバル企業としてビジョンの実現を目指していきます。
目指すべき姿:
グローバル・フード・カンパニー
“あられ、おせんべいの製菓業”から
“Better For Youの食品業“へ
※1 Mary,s Gone Crackers, Inc. ※2 TH FOODS, INC.
2030年度には、国内米菓事業と海外および食品事業の割合を50:50にする目標を掲げており、米国ブランドの確立やアレルギー対応など、事業・地域の壁を超えた連携で競争力の強化を進めていきます。
「お米」のさらなる可能性
長年に渡り、お米と向き合い続けてきた私たち。自社内に「お米総合研究所」を開所し、お米の機能性や新たな素材の探求、生産技術などの研究を日々行っています。すでにその可能性は、慢性腎臓病の方向けの低たんぱく質米飯や、おかゆといったヘルスケア食品へと結実しています。また、近年の自然災害の増加により注目を集める防災食では、亀田製菓グループの尾西食品(株)が製造、販売する米飯類の商品がトップシェアを誇っています。
また、低脂質・低アレルゲン素材である“お米”は小麦粉に代わる素材として、グルテンフリー、遺伝子組み換え原料不使用な食品を求める、オーガニックへの意識が高い欧米の志向と親和性が高く、今後選ばれる素材となっていくでしょう。アレルゲンフリーの米粉パンや、米菓製造で培ってきた食感や味つけ技術を活かしたプラントベースフード(植物性代替肉)、世界各国の好みに合わせた味つけの米菓などは国外のニーズに応える商品として発展していくはずです。また、お米由来の乳酸菌やペプチドは食品に限らずさまざまな用途での汎用が期待できます。このように、亀田製菓にはたくさんの可能性が秘められていると思います。これからを担う皆さんに私たちの技術や知見を自由な発想で活用し、さらにお客様の笑顔を広げていってほしいのです。